音質重視のディスプレイオーディオはこれ|SZ700とSZ500を徹底比較

音質重視のディスプレイオーディオはこれ カーオーディオ

カロッツェリアのディスプレイオーディオ「DMH-SZ700」と「DMH-SZ500」。

SZ700は少し前のモデルになるため、後発のSZ500と比較すると、ワイヤレスAndroid AutoやBluetooth 5.3、5GHz Wi-Fiなど、機能面ではSZ500のほうが新しくなっています。では、古いモデルであるDMH-SZ700を今選ぶ意味はないのでしょうか。自分は実際にDMH-SZ700を使っていますが、結論から言うと、音質を重視するなら今でもSZ700をおすすめします。逆に、音質よりもスマートフォンとの接続性や最新の便利機能を重視するなら、SZ500のほうが向いています。今回は、DMH-SZ700を実際に使っている自分の感想を交えながら、DMH-SZ700とDMH-SZ500のスペックを比較してみます。

※自分はDMH-SZ700を使用していますが、DMH-SZ500は実際には使用したことがありません。そのため、SZ500についてはメーカー公表スペックを中心に比較しています。

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DMH-SZ700とDMH-SZ500の違いを簡単に比較

まず、2機種の大きな違いをまとめます。

項目 DMH-SZ700 DMH-SZ500
Apple CarPlay USB接続 ワイヤレス接続・自動接続
Android Auto USB接続 ワイヤレス接続・自動接続
Bluetooth 4.2 5.3
Wi-Fi 2.4GHz 5GHz
ハイレゾ音源 ネイティブ再生 ダウンサンプリング再生
LDAC 対応 メーカー仕様に記載なし
DSD64/DSD128 対応 メーカー仕様に記載なし
ネットワークモード 対応 対応
タイムアライメント 0~490cm 0~490cm
13バンドEQ 対応 対応
RCAプリアウト 3系統・4V 3系統・4V
内蔵アンプ 50W×4 50W×4
USB最大供給電流 3.0A 1.5A
本体奥行き 87mm 125mm

このように見ると、基本的なオーディオ調整機能は両機ともかなり充実しています。一方で、スマートフォンとの接続性はSZ500、音楽再生や音質調整機能はSZ700という違いが見えてきます。SZ700はハイレゾ音源のネイティブ再生やLDAC、52bit高性能Tripleコア浮動小数点DSPなどを搭載しています。

DMH-SZ700の最大の魅力は音質調整能力

自分がSZ700を使っていて、一番評価しているのが音質調整機能です。特に便利なのが「ネットワークモード」です。SZ700のネットワークモードでは、HIGH、MID、サブウーファーを分けて設定できます。HIGHにはハイパスフィルター、MIDにはハイパスとローパスの両方、サブウーファーにはローパスを設定できます。さらに、それぞれのクロスオーバー周波数だけでなく、-6dB/oct、-12dB/oct、-18dB/oct、-24dB/octなどのスロープや位相も設定できます。自分は実際にこのネットワークモードを使っています。使ってみて感じるのは、スピーカー間のクロスオーバーを非常にコントロールしやすいということです。特にMIDにハイパスとローパスの両方を設定できるので、ミッドレンジにどこからどこまで再生させるのかを細かく決められます。クロスオーバーをデジタルで設定できるので、スピーカーの組み合わせに合わせて調整しやすいです。そして、定位も合わせやすいです。ここは自分がSZ700を気に入っている大きな理由です。

タイムアライメントでボーカルを狙った位置に定位できる

自分はタイムアライメントも使っています。現在は、ボーカルをダッシュボード中央、運転席から見てやや左側に定位させて聴いています。調整後はボーカルの位置が一定に保たれていて、まるでダッシュボード中央にスピーカーが置いてあるように感じます。もちろん実際のスピーカーは左右のドアにあります。それでも、タイムアライメントを調整することで、音像を狙った位置にまとめられるのが面白いところです。SZ700のタイムアライメントは0~490cmまで、1.4cm刻みで調整できます。ネットワークモードでは各スピーカー帯域を分けて設定できるため、クロスオーバーと定位を合わせながら音を作り込めます。

13バンドイコライザーも実際に使っている

SZ700には13バンドグラフィックイコライザーが搭載されています。調整できる周波数は50Hz、80Hz、125Hz、200Hz、315Hz、500Hz、800Hz、1.25kHz、2kHz、3.15kHz、5kHz、8kHz、12.5kHzです。調整幅は±12dB、2dBステップです。自分の環境では、ツィーターの8kHz付近が強く感じるため、8kHzを下げるためにEQを使用しています。このように、スピーカーそのものの特性や車内での聴こえ方に合わせて、気になる帯域を細かく補正できるのは便利です。ネットワークモードでクロスオーバーを調整し、タイムアライメントで定位を合わせ、EQで気になる帯域を補正する。ここまで本体だけでできるので、カーオーディオを調整していくうえでかなり使いやすいです。

別途DSPを用意しなくても本格的な音作りができる

SZ700を使っていて特に感じるのが、別途DSPを用意しなくてもかなり本格的な音作りができるということです。ネットワークモードによるクロスオーバー調整、タイムアライメント、13バンドEQ、スピーカーレベル調整などが本体に入っています。自分の場合は、これらの機能を実際に使って音を調整しています。もちろん、さらに上を目指して外部DSPを追加するという選択肢もあります。しかし、まずSZ700だけでかなりのところまで調整できるので、別途DSPを購入しなくてもカーオーディオを楽しめます。内蔵アンプも50W×4で、実際に使っていて出力不足を感じていません。定格出力は22W×4となっています。

4Vプリアウトでサブウーファーを接続

自分はSZ700のRCAプリアウトをサブウーファーに使用しています。SZ700には3系統のRCAプリアウトがあり、プリアウト最大出力は4.0Vです。自分は、このRCA出力からサブウーファーへ音声信号を送っています。スピーカー出力を利用するのではなく、プリアウトからサブウーファーへ信号を送れるので、接続したシステムをシンプルに構成しやすいところもメリットだと感じています。

USBメモリのハイレゾ音源がかなり良い

SZ700を使っていて、もう一つ気に入っているのがUSBメモリからのハイレゾ再生です。自分はUSBメモリにハイレゾ音源を入れて聴いています。実際にロスレス音源と比較してみても、明らかに明瞭感が違うと感じます。各音の輪郭がくっきりしていて、非常に聴きやすいです。もちろん、音源のマスターや録音状態、再生環境によって感じ方は変わると思います。それでも、自分の場合はハイレゾ音源を聴くようになってから、その違いをかなり強く感じています。個人的には、一度ハイレゾ音源を聴いてしまったら、他の音源には戻れないと感じるくらいです。SZ700はUSBからFLACやWAVを再生でき、さらにDSD64・DSD128にも対応しています。サンプリング周波数も最大192kHzに対応しています。ここはSZ500との大きな違いです。SZ500もFLACやWAVに対応していますが、メーカーの説明ではハイレゾ音源のダウンサンプリング再生に対応しています。対してSZ700はハイレゾ音源をネイティブ再生できます。

Bluetoothでも高音質を楽しめる

SZ700はUSBだけでなく、Bluetoothでも音楽を楽しめます。しかもLDACに対応しています。自分はBluetooth接続でも高音質を維持した状態で聴けるところを評価しています。実際に使っていて、遅延なども気になりません。もちろんUSBメモリからハイレゾ音源を再生する場合とBluetooth接続では条件が違いますが、ワイヤレスでも高音質を狙えるのはSZ700の魅力です。SZ700はBluetooth 4.2ですが、LDACに対応しています。

ここはSZ700の弱点。ワイヤレスAndroid Autoには対応していない

ここまでSZ700の音質面を評価してきましたが、機能面では古さを感じる部分もあります。一番分かりやすいのが、ワイヤレスAndroid Autoに対応していないことです。SZ700のApple CarPlayとAndroid AutoはUSB接続です。一方、SZ500はApple CarPlayとAndroid Autoのワイヤレス接続・自動接続に対応しています。これは普段からスマートフォンを接続してナビや音楽を使う人にとっては、かなり大きな違いだと思います。ケーブルを接続する必要がないというのは、毎日の使用ではかなり便利です。

SZ500の5GHz Wi-Fiは魅力的

SZ500で自分が魅力的だと思う機能の一つが5GHz Wi-Fiです。SZ700は2.4GHzのIEEE 802.11 b/g/nに対応していますが、SZ500は5GHzのIEEE 802.11 a/n/acに対応しています。2.4GHzしか使えない場合、ほかのネットワーク機器との組み合わせによっては、ネットワーク構成に難しさが出る場合があります。5GHzにも対応していれば、接続方法の選択肢が増えます。自分は、こういう「使える選択肢が多い」という部分をSZ500のメリットだと思っています。

Bluetooth 5.3もSZ500のメリット

Bluetoothについても、SZ700は4.2、SZ500は5.3です。Bluetoothの新しい規格に対応していることは、接続性や機能面でのメリットにつながります。SZ500はBluetooth 5.3に対応しており、BluetoothプロファイルもSZ700より新しい世代になっています。ただし、ここは「Bluetooth 5.3だから音質が良い」と単純に考える部分ではありません。音質面ではSZ700がLDACに対応しているため、Bluetoothのバージョンだけで音質の優劣を判断することはできません。SZ500は新しいBluetooth規格、SZ700はLDACなどの高音質機能、という違いで考えたほうが分かりやすいです。

WebLink HostもSZ500の面白い機能

SZ500には「WebLink Host」という機能もあります。スマートフォンにWebLink Hostアプリをインストールし、USBとBluetoothで接続することで、対応アプリをディスプレイオーディオの画面上で利用できます。さらにWebLink Castを使えば、スマートフォンの画面をディスプレイオーディオに表示するだけでなく、画面上から操作することもできます。自分はWebLink Hostを実際には使ったことがありません。ただ、SZ700にはない機能なので、これは一度使ってみたいと思っています。

SZ700のホーム画面カスタマイズは正直いらない

SZ700には、ホーム画面のウィジェットやレイアウトを変更したり、よく使う機能をショートカットとして配置したりする機能があります。専用アプリ「CarAVAssist」を使ったホーム画面や壁紙のカスタマイズにも対応しています。ただ、自分はこの機能をほとんど必要としていません。そもそも自分はSZ700を主に音楽を聴くために使っています。そのため、再生画面が表示されていれば十分です。個人的には、ホーム画面のカスタマイズ機能を充実させるよりも、高品質なオーディオスペクトラムを表示できる画面など、音楽を楽しむことに直接つながる機能があったほうが魅力的です。Amazon Alexaについても同じで、自分の使い方では必要性を感じません。このあたりは、SZ700の「多機能さ」が必ずしも自分の使い方と一致していない部分です。

画面デザインはSZ700に古さを感じる

SZ700は、現在の最新機種と比較すると画面デザインにも少し古さを感じます。もちろん基本的な操作には問題ありませんが、後発のSZ500と比較すれば、SZ500のほうが新しいディスプレイオーディオらしい機能を持っています。SZ500はホーム画面にアルバムアート、時計、Apple CarPlay、Android Auto、WebLinkなど最大8種類のアイコンを配置できるカスタム設定キーも搭載しています。このあたりはSZ500のほうが現代的です。

ステアリングリモコンのレスポンスは少し気になる

自分は車両標準のステアリングリモコンをSZ700に学習させて使っています。基本的には問題なく使えていますが、操作に対するレスポンスが若干悪いと感じることがあります。大きな不満というほどではありませんが、毎日使う部分なので、もう少しレスポンスが良ければと思うところです。こういう部分はメーカーのスペック表だけでは分からない、実際に使ってみて感じる部分だと思います。

音質重視ならDMH-SZ700を選ぶ

ここまでSZ700とSZ500を比較してきました。SZ500には、ワイヤレスAndroid Auto、自動接続、5GHz Wi-Fi、Bluetooth 5.3、WebLink Hostなど、後発モデルならではの魅力があります。スマートフォンとの連携を重視するなら、SZ500のほうが明らかに魅力的です。特に「ケーブルを接続せずにAndroid Autoを使いたい」という人には、SZ500のワイヤレスAndroid Autoは大きなメリットだと思います。一方、音質を重視するなら話が変わります。SZ700には、ネットワークモード、タイムアライメント、13バンドEQ、4Vプリアウト、LDAC、ハイレゾ音源のネイティブ再生など、カーオーディオの音を作り込むための機能が揃っています。さらに、メーカー公表スペックでは52bit高性能Tripleコア浮動小数点DSPや、高音質を意識したコンデンサ、金属皮膜抵抗なども採用されています。自分は実際にネットワークモードでDSP機能を使い、USBメモリからはハイレゾ音源を聴いています。こうして実際に使っていると、SZ700は単なるディスプレイオーディオではなく、かなり本格的なカーオーディオシステムを作るためのヘッドユニットとして使えると感じます。

DMH-SZ700とDMH-SZ500、結局どっちがおすすめ?

自分なら、こう分けます。「音質にこだわりたいならDMH-SZ700」です。これはかなり強く言えます。

  • ネットワークモードを使ってスピーカーのクロスオーバーを調整したい。
  • タイムアライメントで定位を追い込みたい。
  • EQでスピーカーの特性を補正したい。
  • ハイレゾ音源をネイティブ再生したい。
  • LDACでBluetoothでも高音質を楽しみたい。
  • サブウーファーをRCAで接続したい。
  • できれば別途DSPを追加せずに本体だけで音を作り込みたい。

こういう人なら、自分はSZ700をおすすめします。一方で、

  • ワイヤレスAndroid Autoを使いたい。
  • スマートフォンとの接続をできるだけ簡単にしたい。
  • 5GHz Wi-Fiを使いたい。
  • 新しいBluetooth規格を利用したい。
  • WebLinkなどのスマートフォン連携機能を使いたい。
  • 音質にはそこまでこだわらない。

という人ならSZ500です。

まとめ|SZ700は古いけれど、音質重視なら今でも魅力的

DMH-SZ700は、機能だけを見ると古さを感じる部分があります。ワイヤレスAndroid Autoには対応していません。Bluetoothも4.2です。Wi-Fiも2.4GHzのみです。Amazon AlexaやCarAVAssistなど、自分のように音楽を中心に使うユーザーにとっては、必要性を感じない機能もあります。画面デザインにも、最新機種と比べると古さを感じます。それでも、自分がSZ700を使っていて感じるのは、「音楽を聴くための機械」としては非常に良くできているということです。

ネットワークモードによるクロスオーバー調整。タイムアライメントによる定位調整。13バンドEQによる音質補正。4Vプリアウト。LDAC。そしてハイレゾ音源のネイティブ再生。こうした機能を実際に使って音を調整していくと、SZ700の魅力は今でも十分に感じられます。

自分の結論はシンプルです。「音質重視ならDMH-SZ700。音質にそこまでこだわらず、スマートフォンとの接続性や最新機能を重視するならDMH-SZ500。」

後発のSZ500がすべての面でSZ700を上回っているわけではありません。特にカーオーディオとして音を追い込みたいのであれば、DMH-SZ700は今でも選ぶ価値のあるディスプレイオーディオだと自分は思います。

※ carrozzeria DMH-SZ700 はこちら。

※ carrozzeria DMH-SZ500 はこちら。

※ DMH-SZ700を詳しく説明しています。

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